にこやかな笑顔とは裏腹に力強いグルーヴを生み出す女性ベーシストかわいしのぶ
ベースマガジンで20年以上に渡って連載している「ある日の絵日記」で、かわいしのぶの存在を知ってる方は多いのではないでしょうか?普段は味のある絵を書いている彼女のベースプレイを知っている方ってどの程度いるんだろ?と思ってこの記事を書いてみました。
私は始めてかわいしのぶ さんのプレイを聞いた時の衝撃は計り知れないものでした。
そんな衝撃をもっと多くのベーシストに知ってほしい!と思いながら書いてます。
かわいしのぶ
伝説のガールズバンド SUPER JUNKY MONKEY(スーパージャンキーモンキー)のベーシスト。かわいしのぶはSUPER JUNKY MONKEYが活動停止してからはフリーのベース奏者として活躍。
2009年からは少しづつSUPER JUNKY MONKEYも活動再開!
SJM以外でのベース活動
有名どころだと、「じぇじぇじぇ!」で一斉ブームを巻き起こした「あまちゃん」のオープニング曲も参加していたり「いだてん」でもベースを弾いてます。どこにいっても かわいしのぶの個性は変わらない!
かわいしのぶ ベースを弾く前はエレクトーンを弾いていた。
5歳の頃からやっていて、高校生の頃にはエレクトーンの資格を取る準備もしていたらしいです。
エレクトーンのテストは2小節だけ書いてあってその後を考えて弾いたり、メロディだけ書いていてコードを付けていったり、そういった経験はベースフレーズを考えるところでも活かされているんじゃないかな?とお話されていました。
スーパージャンキーモンキーの音楽性
初期の頃はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンやレッド・ホット・チリ・ペッパーズのようなミクスチャーロック的なアプローチの曲が多い印象ですが、演奏隊の音の使い方・リズム遊びが信じられないくらい複雑かつ遊び心があって、ガールズバンドという枠を大きく超えた存在。
マキシマムザホルモンのベースである上ちゃんも多大な影響を受けており、ミクスチャー界隈では重鎮のような存在。
わいしのぶ がベースを弾いている動画紹介
ここからはYOUTUBEにアップされているSJMの楽曲、もとい かわいしのぶ のベースプレイを楽しんでください。
Buckin’ the Bolts
難しいフレーズは弾いていませんが、このノリを出すのが難しいのです。
ダイナミクスとかひとつひとつの音がグルーヴィ…完成度がとてつもない!これを当時生で見れていた人が羨ましい!
R.P.G
スラッパー歓喜!レス・クレイプールもビックリなダブルストップ多用!
間奏部分のコード弾きで空間系のかけかたに超センスを感じる!
We’re the Mother
こちらも大好きな曲。
曲も最高に良いのですが、歌詞も大好き。
最終パートのかわいしのぶ節が溢れるフレーズが大好き。
Towering Man
後期の代表曲になるのかな?クロマチックで半音づつ動くベースラインがとても好きです。
この頃はパッシブジャズベースを使ってますねが、なんとこちらは64年製のヴィンテージジャズベースらしいです…!購入した時は24万だったらしんいんですが、今お店で売ったら何倍の値段で売れるんでしょう…?
良い音だなぁ。
かわいしのぶの使用機材
スーパージャンキーモンキー時代の初期はSpectorのNS-2がメインベース。
ゴリゴリの音と立ち上がりの早い音とスラップの音がほんとカッコいい。
女子高生の頃にアトランシアのステルスベースを買ったり、最初から尖った感性をお持ちなようです。
後にしまむら楽器で働くことになり「あっあの時のアトランシア買った女子高生!」と覚えられていたみたいですね。女子高生がアトランシア買ったらそりゃ覚えられるよなぁー。
後期にはFenderのジャズベースを弾いていて、最近現場で使っているのは白のプレベを好んで弾いてます。
ミトくんが撮ってくれた楽しそうなわたし。
@ EXTREME NIGHT pic.twitter.com/3HzmZauC3b— かわいしのぶ (@kuragetravolta) 2018年7月30日
相変わらずものすごいノリ…!
復活ライブをしてくれているSuper junky monkeyではおなじみのSpectorを持って登場。
このSpectorを見るとほんとに安心します。
かわいしのぶ流ベースサウンドの秘密 イメージした音を出す
かわいしのぶのベースサウンドはとにかくぶっ太い。どんなエフェクターやセッティングにしてるのか気になってたんですが、Twitterを見てる限り、レコーディング機材はデメンターのチューブダイレクトのみ。
「いだてん」劇伴録音2days。録音機材はいつもこれだけです。
Tube Direct は 初代Xotic社長・三浦さんからいただいたもの。ケーブルは 私が10年以上同じケーブルを使っているのを見かねて松村ただし氏がプレゼントしてくれたもの。わたしの音の大部分はいただきもので出来ています。。。 pic.twitter.com/L8LSNML5Fo— かわいしのぶ (@kuragetravolta) 2019年4月12日
この人、基本的にアンプ直で音作りしています。
過去のベースマガジンの記事でとても面白いことを仰ってました。
高校生の頃は何言ってるのかさっぱりわからなかったけど、今ならわかります。ベースを弾く上で一番大事な部分です。
自分の音をイメージせずに悩みながら弾いたら悩んだ音となりますし、理想の音を出したい時は理想の音を頭でイメージしながら弾きましょう。そうすることで、段々イメージに近い音が出せるようになります。
伝説のライブハウス GBGBでのライブ
音質や画質は良くないけれど、演奏力・凄まじさは伝わる映像です。We are the Motherの入り方なんか格好良すぎてちょっと泣けました。間奏部分のスラップは親指弾き+プルだったのか…!など奏法についても勉強できる部分が沢山あって、動画をあげてくれた人には感謝しかありませんね…
2019年!4年ぶりにSUPER JUNKY MONKEYがライブ
定期的に集まってライブをしているSUPER JUNKY MONKEYですが、VoのMUTUMI623が亡くなって20年ということで今年の6月22,23日にも下北沢 CLUB 251にて復活ライブがあります。
【6/22(土)出演】
SUPER JUNKY MONKEY / GARLICBOYS
【6/23(日)出演】
SUPER JUNKY MONKEY / ジェイソンズ / WRENCH
両日共に当時のファンからしたらたまらないメンツ。
興味があれば是非とも足を運んで伝説的なライブをご覧ください!
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