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Ibanez ベースの各シリーズ・モデルの特徴や音などのまとめ

Ibanez
この記事は約13分で読めます。

Ibanezは日本のメーカーでありながら、Ibanezのベースは今や世界中のアーティストがこぞって使うベースです。

この記事はIbanezが現在主力としている現行看板機種の3種類

SR
BTB
ATK

の3種類を紹介していきます。

Ibanezの過去のモデルなどについては、また別の記事にて紹介させて頂くので、今回はこの3つの機種の特徴を書かせて頂きます。

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5弦や6弦の弾きやすさはNo.1 SRシリーズ

Ibanez SRベースIbanez SRベース

元々はSRシリーズはSoundGear(サウンドギア)という名前が正式名称です。

サウンドギアと呼ばれる通り、本体に搭載されているプリアンプで多彩な音作りが可能となっており、Ibanezと言えばこのSR と言っても過言ではないほど、代表的なモデルです。

元々、SRはIbanezの名機と呼ばれるMCシリーズの後継機種として登場しました。
そのせいかMC2924などはSRのボディシェイプにそっくりです。

SRの特徴といえば、コンパクトなボディとフィンガリングをより自由にさせてくれるスリムネック。
初期のSRの高級機種のボディ材はメイプルだったりするので、時代的にスペクターなどの影響を受けたのかな?と感じます。

完成されたボディバランス!SRのボディは30年間形が変わっていない

Ibanez SRベース

SRは販売されてから30年間、ボディの形がほぼ変わっていないのはご存知でしょうか?

それはSRのボディ形状が優れているという証明となるでしょう。

実際にストラップをかけた時のボディバランス、座って抱えた時の弾き心地などは素晴らしく私自身長い間愛用しています。

ちなみに管理人が人生で一番最初に購入したベースもSR Prestigeです。

5弦ベース:Ibanez Prestige SR3005
Ibanez SR3005は2000~2001年頃にフジゲンが製造を担ったベースで、管理人のベース人生の始まりとも言える5弦ベースです。 最近は様々なモデルが販売されていますけれど、Ibanezと言えばSR!と言っても過言では...

プレイヤーの表現を高める薄く細いネック!強度を保つための工夫!

Ibanez SRベース

SRベースのネック形状は、世界トップクラスの薄さと細さを持っており、弦の張力に負けない強度も兼ね備えています。

PrestigeとPremiumシリーズにはネック内部に、トラスロッドの他にサスティーンと剛性を得るためにチタンバーをネックに埋め込まれています。

SRベースのロングサスティーンと極限にまでシェイピングされながら狂いのでにくいネックにはこうした秘密があったのです。

現在のSRシリーズを紹介

SRシリーズには価格帯毎に4つのモデルがあります。

SR Prestige(プレステージ)
日本製
SR Premium(プレミアム)
インドネシア製
SR Standard
インドネシア製
GIO GSR
インドネシア、中国製

最上位機種 のSR Prestige(プレステージ)

Ibanez SRベース

SR Prestige(プレステージ)はIbanezの最上位機種に位置づけされるベースです。

日本国内で生み出されおり、製造元は日本が誇るフジゲンです。

プレステージモデルのSRは、ハイエンドベースと言って遜色ないほどの作りで、ベーシストのパフォーマンスをサポートしてくれます。

スリムな剛性ネックはSRの最大の特徴

SRベースのネックが細いというのは周知の事実ではありますが、極限までシェイピングされつつもネックの剛性を確立したのは、Ibanezが独自開発したATLAS(アトラス)ネックが一役買っています。

フィンガリングを考慮した設計、実際に触ると左手に吸い付くような、細部まで設計されたスリムなナローネックに驚くことは間違いありません。

Prestige専用のカスタムワインディングされたBartoliniピックアップ

2003年からIbanezは、SR Prestige専用のピックアップをBartoliniから特注で取り寄せています。

見て頂ければすぐわかるかもしれませんが、PrestigeのネックのRに沿ったピックアップが搭載されており、このピックアップがSR Prestigeの唯一無二の音色を奏でてくれるのです。

Ibanez SRベース

現在の主流機種は2009年からトラスロッドの調整位置が変わったりした位で、基本スペックは変わっておらず、一貫して

トップ&バックにウェンジ
センターにマホガニー

のPrestigeが販売されています。

また、記念モデルのSR Prestige(プレステージ)を触る機会があるなら、是非とも触って感じて欲しいです。

過去に限定6本のトチの木をトップとバックに貼ったSRを弾いたことがあるのですが、ミッチリとしたローエンドと綺羅びやかな高域に心を奪われ、購入を本気で考えました。

私もSR Prestige(プレステージ)を2本所有していますが、あのSRは出音が全くの別物!

もう売り切れていますが、YOUTUBEに30周年のSR Prestige動画があったので、御覧ください。

Ibanez SR30QB5

芯のあるクッキリとした音に全体の音域がバッチリ出ており、非常に素晴らしい音色!動画の中ではサウンドギアという名に恥じない程、多彩な音をアンプから出しています。

現行モデルであるSR5005はバカテクベーシストであるSquarepusherも愛用していることから確かなものであるとわかるでしょう。

Squarepusher Iambic 9 Poetry~Bass solo~Tetra-Sync Live In Japan 2015.

 

 

Prestigeの息吹を引き継ぎながらもコストを抑えたSR Premium(プレミアム)

SR Premium(プレミアム)はPrestige(プレステージ)シリーズのクオリティを引き継ぎながらも、コストを落とし、より多くのベーシストに利用してもらえる価格帯のベースです。

プレステージとプレミアムのどちらが良い音か?と聴かれれば好みのレベル

製造コストを下げるためにインドネシアで作られていますが、星野楽器が現地で監修しているため、価格帯からは想像できないほど優れたベースが生産されています。

バックはマホガニー固定ですが、トップ材はフィギュアドメイプル、ローズウッド、ポプラバール、アッシュなど様々なラインナップが用意されており、自分に合ったSRを見つけられるはずです。

ローズウッドウィングTOPのSR Premiumシリーズ
クラムボンのミトさんが愛用しています。 

オールドのFenderベースや6弦Alembic、ミュージックマン5弦…数え切れないほどベースを持つ、クラムボンのミトさんが「この価格でこの音はすごい!」と大絶賛しており、最近のクラムボンのライブではこちらのローズウッドTOPのSRベースを奏でています。

Ibanezが持つスタンダードの理念 SR Standard

販売価格が下がれば、当然ながら使えるパーツにも限りが出てくきます。

SR Standardはその限られたパーツでスタンダードになりえるシリーズを生み出しています。

こちらのPremium(プレミアム)シリーズと同様、インドネシア工場にて製造されていますが、PrestigeやPremiumで採用されている各弦独立型のブリッジではなく、通常のベースにあるダイキャスト製のブリッジが取り付けられています。

また、トップ材はPremium(プレミアム)シリーズやPrestige(プレステージ)シリーズのようなエキゾチックウッドや高級なバールトップなどは使用されていません。

ネック材もウェンジ、ブビンガではなく、より安価で手に入るジャトバ材とウォルナットに変更されています。

少し前まではジャトバとブビンガの5psネックでしたが、最近のものはウォルナットになったみたいですね。

多くの5弦ベーシストの入り口となった5弦ベース SR505

SR505は安価ながらコンパクトで取り回しもよく、多くのプレイヤーに支持されているベースで、初めての5弦ベースと購入するという時には、多くの方の選択肢に入るほど人気の機種です。

最大の理由は、SRの5弦ベースは弾きやすい。

・SRのスリム&ナローネックで運指が楽
・4弦から持ち替えてもネック幅が広く感じない
・手が出せない値段ではない

これらの3つの理由で、初めての5弦ベース購入は、今も昔もこの500シリーズは多くの5弦ベースユーザーの入り口だったりします。

また、下位モデルであるSR300も初心者でも購入しやすい価格帯でありながら、SRの特徴とも言える3Dカーブのコンパクトボディとスリムネックを継承しているのですから驚きです。

10年ほど前だとこのクラスのベースってフラットトップが当たり前でしたので、楽器工場の技術は年々レベルアップしているのがわかりますね。

2万円以内で買えるSR  GSR

GSR302

こちらは完全に初心者向けのフラットトップのSRの形をしたモデルです。

サウンドハウスなら2万円以下で購入できるGSRはSR特有の細身のネックシェイプ

また、ボディ材にポプラを使うことでより軽量なため、ベースという楽器を体験してみたい入門用としては非常にオススメしやすいベースです。

※知り合いの女性がこのGSRを最初に買って、それ以降新しいベースを買ってもSRベース。というループに陥っていました。

 

 

ベース音をよりクリアに!35インチスケールのBTBシリーズ

美しい外観、強靭なネックネックから生み出されるサウンドはBTBならでは!

1999年に販売開始され、今まで培ってきたアイデアを盛り込んだBTBシリーズ。

元々多弦ベースを想定して開発されたため、ラインナップの中に4弦ベースは生産されていない珍しいモデルがBTB。

5弦ベース以上の多弦ベースのラインナップも面白く、なんとレギュラーラインナップの中に7弦ベースまで販売されています。

弦を7本つけただけのベースではなく、しっかりとした7弦ベースをコンセプトに開発されたため、世界中のプロベーシストがBTBの7弦ベースを愛用しています。

BTB7 with Franck Hermanny (Adagio)

BTBが選ばれるにはしっかりとした理由がある

BTBの開発コンセプトは取り回しのし易いSRよりも多機能で、ベースとしての低音を鳴らし切るということに力を注ぎました。

BTBは従来の34インチスケールではなく、チューニングをダウンや、5弦ベースのLowBを鳴らすために、35インチのスーパーロングスケールを採用されています。また、ブリッジの共振によって、他の弦が鳴らないようにと、どのモデルに対しても各弦独立したモノレールブリッジを搭載。

現在のIbanezベースの顔とも呼べるモノレールブリッジはSRの一部上位機種のみに付けられていましたが、BTBシリーズはどのモデルにも正式に採用されており、発表当時は斬新なアイデアだったのです。

BTBは多くの方が愛用していますが、ここ数年の7弦レギュラーラインナップ化などによって、多くのメタル系ベーシストが愛用されています。

この各弦独立ブリッジを気に入ったリンプ・ビズキットのサム・リヴァースはWarwickのStreamer StageⅠのブリッジ部分にBTBのモノレールブリッジを取り付けていました。

Warwick(ワーウィック)ベースの音や木材・各シリーズの特徴
このページではWarwickベースの各モデルの特徴や音を動画で解説しています。Custom Shop製やTeam Bilt、Rock bassの違いやWarwickの

恐らくBTBの35インチのスーパーロングスケール、ヌケのよいBTBとメタルにはバッチリハマったのでしょう。

MTDを元にデザインした?BTBベースの進化がすごい!

BTBのボディ形状は販売年によって微妙にシェイプが変わっており、販売初期の頃はマイケルトバイアスデザインを元に作られたようなボディ形状と、Tobiasのベースに採用されている左右非対称ネックを採用などから、MTDベースにインスパイアされ、開発されたベースなのではないかと思っています。

ボディ形状なども初期モデルのBTBとMTDは似ています。

MTDベース
初期BTBベース

現在はより初期型のデザインから洗練されていき、ホーン部分が長くなり、シェイプも変化してデザイン性と機能性を持ち合わせ唯一無二の存在へと昇華しました。


BIBのレギュラーラインナップにある7弦ベース

BTBの生産ラインはPremiumシリーズとStandardシリーズ

現在BTBシリーズの生産ラインには現在PremiumシリーズとStandardシリーズ、そしてエレキベースの可能性の飽くなき挑戦し続けるBass Work Shopのモデルしか販売されていません。※昔はPrestigeモデルも生産されていました。

生産国も2018年現在ではインドネシア製のみですが、それでも海外の第一線で活躍しているアーティストたちがこぞってBTB のPremiumモデルやStandardモデルを使っているので、それほどBTBベースというものは完成されたベースなのだと言えるでしょう。

BTBの7弦フレットレスを使用するObscura のベーシストLinus Klausenitzerなどは、デスメタルバンドの中で、弾きすぎず歌心のあるベースラインとBTBの心地よい音を奏でてくれています。

Obscura – "Akroasis" Bass Playthrough – Linus Klausenitzer

パンチがあり明瞭な音が特徴 ATKシリーズ

Ibanez 《アイバニーズ》 ATK810-NTF 【ibz_new】

1994年から販売されているATKベース
正式名称はATK(アタック)シリーズです。

ミュージックマンのスティングレイを思わせる外観をしており、大きいメタルプレートブリッジとハムサイズのピックアップ。

太めのメイプルネックにメイプル指板+アッシュボディ。

ピックアップ部分の位置や名前からわかるようにアタック感高いベースです。
一見するとハムピックアップとシングルコイルに見えますが、リア側のピックアップはなんとトリプルコイル。

現在のこのトリプルバーのピックアップをどの部分を鳴らすかによってサウンドキャラクターを決めて、バランサーでフロントと混ぜていき音を作っていきます。

3バンドイコライザーの効き方は優秀で、初期スティングレイのような荒々しい音から、コンプッションがかかったスティングレイの音、はたまた70年代ジャズベースを彷彿させるサウンドキャラクターも出せたかと思えばプレシジョンベースのような荒々しい音までサウンドメイキングが可能です。

Ibanez ATK 1205 Prestige Demonstration

間違いなくスティングレイを意識したようなベースでしたが、現在のATKの音作りの幅は広く、全く違ったベースへと進化しています。

販売初期の頃などは、見た目も音もスティングレイといったイメージでしたが、当時の定価は最上位機種でも7万円ほど

スティングレイの3分の1程度の値段でこれだけ優れたベースを販売できたIbanezの開発力には驚きが隠せません。

Bass Ibanez ATK 305 with bartolini NTMB on board preamps ( TEST )

現在のATKベースはPremium(プレミアム)シリーズしか販売されていませんが、中古機種であればメイド・イン・ジャパンのPrestigeなども市場に出回るようです。

まとめ Ibanezのベースはどのモデルの個性豊か

簡単ではありますが、Ibanezで販売されているSR,BTB,ATKモデルを説明させていただきました。

それぞれ3つのモデルには明確な意味があり、最初に生産されたものから常に進化をしているベースです。

日本が世界に誇るIbanez、プレイアビリティ抜群なIbanezのベースに興味があるなら一度手にとり触ってみてください。

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