わたしがベースを始めた頃はバンド界隈では空前のWarwickブーム。ちょっとラウドな音楽だったりヘヴィミクスチャー系バンドと対バンすれば必ずと言っていいほどWarwickベースを使っている人がいました。
2000年代前半のラウド系バンドはホントにWarwickベースを使っているベーシストが多かったのが理由でしょう。
中でもスルーネックモデルのサムベースはSlioknotのポール・グレイやMudvayneのベースライアン・マルティニーが使用していただけあって特に人気の高いベース。高校生の自分には到底買えないサムベースは憧れの存在でした。
そんな私も大人になり、欲しいものは買えるようなお年頃に…
ちょっとお仕事頑張った月にと、自分へのご褒美にスルーのサムベースフレットレスを手に入れました。
そんな私からサムベースに関しての私的なレビューを書いています。
Warwick サムベース (THUMB BASS) フレットレスのスペック
ボディ材:ブビンガ
ネック材:ブビンガ、ウェンジの7ピース
指板材:ウェンジ
ピックアップ:MEC×2
プリアンプ:MEC3bandEQ
95年製のスルーネック仕様、フレットレスに改造されてありました。
豊かな低音、特徴あるミドルが特徴
アンプに繋いで音を出した瞬間、青春時代に聞いていたWarwickの音が聞こえて震えました。
今まで持っていたベースの中で1番低域が出ており、特徴的なローミッドからハイミッドはまさにWarwickのサムベース!Warwickのサウンドに酔いしれてそれからはメインのベースとして長い間使い続けていました。
サムベースの音ってどんな音なの?という方はKeziah Jones(キザイア・ジョーンズ)のライブ映像など御覧ください。これぞWarwickのサムベース!という音が聴けます。
3分半まではスラップ、その後指弾きによるローミッドの音がまさにサムベースそのものです。
良かった点!サムベースでしか出せない音がある
サムベースの音はサムベースでしか出せません。
重く硬いブビンガボディにブビンガ&ウェンジorオヴァンコールネックの組み合わせ。
リア側のスラントされたピックアップ。
そしてこのMECピックアップとプリアンプが独特のサウンドを生み出しています。
ピックアップをEMGやバルトリー二に変えたものを弾いたこともあります。
だけど…「サムベースだけどなにか違う…」
と感じました。
もちろんどちらもとっても素晴らしい音を響かせてはいたんですが、MECピックアップの影響は本当に大きいと感じます。
サムベースの欠点:どこまでいってもサムベース
サムベースの音はサムベースでしか出せない!と書きましたが、サムベースの音を隠すのが難しいのは欠点だと感じました。というのも、特徴的過ぎる音は軽くイコライジングした位では打ち消せません。個性の塊です。
これはメリットでもあって、デメリットでもあります。
ちょっとジャズベースのようなスタンダードな音にしたい。と思ってもサムベースの音色は隠すことができません。それくらい特徴的な音ですね。
サムベースの最大の欠点:個体によっては重たすぎる
わたしの持っていたサムベースの個体はコンパクトボディとは思えない程の重さがあって、5,9キロありました。スタンダードなジャズベより1.7キロほど重たいですし、友人の持っていた5弦スルーネックのサムベースよりも重量がありました。
スタジオでもストラップにかけて3時間弾いているだけで腰が悲鳴をあげてましたし、2時間も経つ頃には椅子に座って演奏をするレベル。
もちろん、重たいだけではここまで腰に負担はかかりません。通常のジャズベースやプレシジョンベースなら12フレット付近にホーンがあるのですが、サムベースは18フレット部分にホーンがあります。
このホーンの短さによってストラップを下げて弾くスタイルのベーシストにはネック落ちは必須です。
10年以上愛用している分厚く幅広のコンフォート・ストラップをつけてもネック落ちしてました。
ネック落ちしないように、身体の軸を直立ではなく斜めの態勢にして構えて弾くのですが、年齢と共にこの重さによって腰の痛みが増すばかり…
ツアーで10日間サムベースを毎日背負ってライブをしてたらツアー終了後に歩くのが至難なほど腰の痛みに襲われていました。。。
重い楽器を持つには筋力トレーニングは必須だな。と痛感
コメント
サムの初期はバルトリーニがオリジナルです。
Car-Key♪様
コメントありがとうございます。
そうだったのですね。てっきり初期はEMGだと思っていました!勉強になります!